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大阪市立大領中学校で出前授業を行いました!(沖縄平和啓発プロモーション事業)

こんにちは!株式会社うなぁ沖縄の神山です。

9月22日(金)に大阪府にある大領中学校にて、3年生88名の生徒に向けて、
平和教育出前授業「沖縄戦について(史実)を学ぶ」のワークショップを実施しました。

今回は学校からの要望に合わせて、普段から行っているガマのワークショップに加えて、
戦後の人々の移動を知るアクティヴィティと、でいご娘の「艦砲ぬ喰ぇ残さー」を加えた初めての内容での実施となりました。

〇プログラム〇

  1.オープニング

   2.沖縄クイズ

   3.ガマのワークショップと戦後の土地接収

   4.比嘉恒敏の人生と「艦砲ぬ喰ぇ残さー」

   5.慰霊の日のニュース

 1.オープニング

   授業の最初に「沖縄平和啓発プロモーション事業 御万人ぴーすふるアクション」の事業紹介と
   講師の自己紹介をしました。
   沖縄語での自己紹介に生徒の皆さんは少しびっくりした顔をしていました。

 

   2.沖縄クイズ
メインのワークに入る前に、アイスブレイクとして
沖縄の言葉、自然、文化、戦争についての沖縄クイズを6問行いました。
今回は中学生ということで、前日に小学生に行ったクイズより難易度が
アップした内容でしたが、88名中2名の生徒が全問正解でした👏

 

   3.ガマのワークショップと戦後の土地接収

 沖縄クイズの最後の問題で沖縄戦に触れた後は、ワークショップの核となるガマのワークを行いました。

いつもはガマのワークで終わりなのですが、戦後の基地被害について教えてほしいとの学校からの要望もあり、
少しだけ、戦後収容所から返ってくると基地として土地を接収されていた人々の動きを追体験をするワークを行いました。

 

   4.比嘉恒敏の人生と「艦砲ぬ喰ぇ残さー」

 沖縄戦から戦後の沖縄の人の動きを体験してもらい、実際にこの激動の時代の中を生きた比嘉恒敏さんと、
恒敏さんが作詞・作曲したでいご娘の「艦砲ぬ喰ぇ残さー」を通して沖縄の人々が経験したことを学ぶ時間といたしました。

 

   5.慰霊の日のニュース

 沖縄の人々が戦中から戦後に経験したことをワークと、通して学んでもらった後は、
沖縄に暮らす人々が慰霊の日をどのように過ごすのか、なぜこの日を大切に思っているのかを
OTVの今年の慰霊の日を特集したニュース映像を通して感じてもらいました。

〇生徒の感想

ワークショップを受けて大領中学校の生徒の皆さんのアンケート結果と感想はこちら

〈体験者のお話〉17名  (22.4%)         /  〈映像〉 42名  (55.3%)    

〈体験記を読む〉7名  (9.2%)             /〈先生の話〉3名  (3.9%)                

〈身体を動かすワーク〉2名  (2.6%)   / 〈何も覚えてない〉5名  (6.6%)    

 

今までの平和教育で記憶に残っているのは、「映像」と答える生徒が半数以上を占め、
その次に「体験者のお話」、「体験記」が続くという結果となりました。

 

「あなたは世界を変えることができると思いますか」という
授業前・授業後アンケートに共通する項目の結果がこちらです。

 

〈授業前アンケート〉

〈授業後アンケート〉

                                              授業前                     授業後

〈できると思う〉              10名  (13.2%)       →   11名 (14.9%)             

〈何かはできると思う〉   29名  (38.2%)       →  44名  (59.9%)

〈あまりできないと思う 〉15名  (19.7%)     →    6名  (8.1%)  

〈できないと思う〉            15名  (19.7%)     →  11名  (14.9%)

〈わからない〉         7名  (9.2%)         →   1名  (2.7%) 

 

授業前アンケートでは「できると思う・何かはできると思う」と答えた生徒が
全体の51.4%でしたが、授業後アンケートでは74.4%へと変化しました。

 

〇生徒の感想

 ・私が知らなかった戦争の怖さや平和の尊さが身に染みてわかった。
私達の世代が戦争の歴史を伝えていくと同時に今私達にできることを考えることが課題だと思った。

・自分が当事者になったら耐えることができないだろうなと思った。
何よりも、こんな悲惨な出来事が過去に起きたということがとても悲しかった。
そして、この過ちを二度と繰り返さないようにしなければならないと思った。

・自決しようと思ってしまうほど沖縄の方はすごい追い詰められていたんだなと思いました。
ガマに入ろうとすると追い出されてしまったり、そんなことされたということを知らなかったです。
この比嘉さんが作った歌にすべてが込められているなとも思いました。今回のお話でたくさんのことを学べ、
知ることができました。そして戦争は絶対ダメだということを改めてしっかり思いました。
これからはこの学びを次の人たちに私たちが伝えていく番なのでしっかり学んだことを覚えておきたいです。

今日の話や、感じたことを忘れないように、次の世代につなげていきたいと思った。
私がその時沖縄にいたら、生きる、話すという選択ができたのか分からない。
そんな中でも、伝えて下さった体験者の方や、今日お話してくださったような方がいてくださってよかった。
沖縄に行く機会があれば、平和の礎を見に行きたい。

 

〇スタッフの感想

今回、新たなワークを2つ初めて実施する事もあり、上手くいくか不安でしたが、
大領中学校の先生方の協力もあり無事に終えることができました。

また、比嘉恒敏さんが出稼ぎに来ていた大阪という土地で、恒敏さんの人生と
「艦砲ぬ喰ぇ残さー」の曲を紹介できたことにとても意義を感じました。
大阪から遠く離れた沖縄の事を身近に考えることは、どうしても難しいと思いますが、
比嘉さんのような共通項をつうじて少しでも自分事として考えてくれると嬉しいです。

 

大領中学校の先生方、生徒の皆さんありがとうございました!